その2年前の'93年に自国で開催されたワールドユース選手権で4位に入っていたオーストラリアは、この'95年の大会でもエースのマーク・ビドゥーカを中心に、スピードとディシプリンに溢れる攻撃で日本同様にベスト8に進出していた。
「巧い、強い、速い」
彼らのことをそう表現したのは、同じスタンドで試合を観戦していた田中孝司・ユース代表監督だったか、それともコーチを務めていた山本昌邦だったか――。
ビドゥーカをはじめ、ハリー・キューウェルやマーク・ブレシアーノなど、当時のオーストラリアはヨーロッパのトップクラブで活躍する人材を輩出するタレントの宝庫だった。
たしかに今のオーストラリアも、現アジアチャンピオンであり、アジア最強国のひとつ――日本のよきライバルでもある。だが選手の質の低下は著しく、オーストラリア代表スタッフたち自身が認めるように、個人レベルではビドゥーカの時代とは比べるべくもないという。
いったいオーストラリアで何が起こったのか?
同地在住が長く、ロシアワールドカップ・アジア最終予選ではオーストラリア代表のスカウティングも担当した今矢直城(早稲田ユナイテッド監督)に現状を聞いた。
ヨーロッパからの移民が激減したことが弱体化の遠因!?
――オーストラリアは、どうしてサッカーのレベルが下がったでしょう?
「単純に育成じゃないかと思います。それと移民の問題も。以前はヨーロッパからの移民が多かったので」
――東欧系とかギリシャ系とか、マイナーなヨーロッパの国からもたくさん来ていた。
「ヨーロッパ系がそんなに減っているわけじゃないけど、中国やインドなどお金のある人たちが入って来た。オーストラリアは税金で稼ぐので、税金をたくさん払ってくれる人を歓迎するんです。ヨーロッパの景気が良くない状況で、ヨーロッパからの移民がオーストラリアに来ることができないんじゃないでしょうか。昔は貧乏でもオーストラリアに住めた。オーストラリアン・ドリームじゃないけれど、自分で事業を立ち上げたり、成功した人もたくさんいる。それがひとつ」
つづく
9/20(水) 11:01配信 ナンバー
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170920-00828899-number-socc
「もうひとつが育成そのものがうまくいかなくなったことです。『AIS(オーストラリア国立スポーツ研究所)』がうまく機能しなくなった。AISというのは、日本でいうところのJFAアカデミーです。ビドゥーカとか(ブレット)エマートンとか(ジョン)アロイージとか、代表の主力となった選手の多くがここの出身だったんです」
――たしかに'90年代の育成は、日本がモデルにするほどに優れていた。
「みんなAISなんです。そこにトップクラスの選手が集まっていたのが、サッカーに関しては今はなくなってしまった。
いちおう去年までは(AISとしての活動が)あったけれども、ほとんど形骸化していました。トップの選手より、そのひとつ下のランクの選手が集まるようになっていた。恐らく今のJFAアカデミーもそんな感じなのではないでしょうか」
――アカデミーの男子はあまり機能していない。Jリーグにほとんど選手を送り込んでいないから。日本では一番いい子はJクラブに行って、その次の子たちは高校のトップに行く。
「まさにオーストラリアでも同じことが起こっていて、トップの子たちがAISに行かなくなった。
キャンベラという、誰も行きたくない場所にあることもあって……周りに遊ぶところが何もないところで、そういう環境に今の15歳の子たちは行きたがらない。だからベストの選手が育てられない。そこにはいい監督(指導者)がいるのにマッチングしないんです」
今のオーストラリアのユース世代は酷すぎる。
――子供たちがサッカーよりも他のスポーツを選んでいるわけでもない?
「システムが機能していない。JFAアカデミーがちゃんとできていないように、育成がしっかり出来なくなったのと……」
――でも日本だったらJのクラブがやっているし、高校もそれなりにはやっている。
「そうですね。オーストラリアを見る限り、以前に比べると選手の質が凄く低いです。
例えば先日U-15の試合を見に行きました。日本でいうとFC東京対柏レイソルのユース世代のような試合です。日本だと『ああうまいな、さすがにクラブのユースだけのことはあるな』という感じですが、オーストラリアの同じ年代はとてもレベルが低い。低すぎます。ちょっと上手ければすぐに代表に入れてしまうぐらいです」
つづく
――今のオーストラリア代表を見ていると、確かにちょっと上手い選手がすぐに入ってしまっている感じも……。
「もう消去法です。とりあえずこれで選ぶしかないと、ピーター・カモツキーという僕の友人がU-17代表監督になったときに嘆いていましたから。全部の試合を見に行ったけど、選びたい奴がほとんどいない。消去法だと。
こんなにオーストラリアって駄目だったのかっていうぐらいひどく、根本から変えていかなければダメだと言っていました」
――それはクラブに有能な指導者がいないから?
「それもあるかも知れませんが、ひとつはさっきも言ったように、移民の子供たちが減っているからです。イタリア系とかクロアチア系とか、もともと能力が高かった選手がユースにもういない。
それからAリーグができたことによって、イタリア系色の強いチームとかクロアチア系色の強いチームがリーグから省かれてしまった。今までは移民色が強くて、それがある意味でサッカーの強さにそのままつながっていた」
昔はアジア人が活躍する余地が無いほど強かった。
「自分のような日本人にとっては凄く損でした。
僕は17歳ぐらいまでは、オーストラリアでほぼ全部のユースセレクションで落ちている。そういうヨーロッパの移民系の子たちと競争になるから、入り込める隙間がなかったんです。でも、結果としてレベルはめちゃくちゃ高かった。
今は日本人やアジア人もそういうところに簡単に入れますから。
僕の頃は、僕以外ではアジア人はひとりしかいませんでした。韓国人で凄くうまい子がいて、実力でイタリア系のチームに入った。僕はそこまでではなかったので、もうひとつ下のレベルのチームに入るしかなかった。
そういう感じで、当時は入ることすら大変だったのに、今はちょっと上手ければいいよ、ぐらいの感じでユースチームに入れますから。
もうひとつの問題は、僕のころはユースなどの年間登録料は無料だった。今はそういうチームでも年間20~30万円とか取るんですよ。
何故かというと、登録料として集めた金をトップチームの選手の給料に還元しているからです。そうなってくると、貧乏な家庭で育った上手い子供は入れない。
そうしてタレントもどんどん失っている……他にもいろんな問題があります」
つづく
――スポンサーがつかない?
「つかないですね。だから2部とか3部のクラブは……かつてはそのレベルのクラブのトップチームだと月に5~10万もらえれば十分だったのが、今は月に50万円ほどもらっている。それはどこから出ているかというと、若い世代の登録料から回されているようなんです。だからシステムとしては良くないんです。トップだけが得をしている。
僕らのときは、ユースのチームに入っても一銭も払う必要はなかった。クラブの選抜チームに選ばれるというのは、すべてクラブが面倒を見てくれるということでしたから。
今のオーストラリアの育成にはけっこういろんな問題があって根が深いです。日本が教育で問題を抱えているのなら、オーストラリアはオーストラリアで……」
――日本以上に根深い。
「時間がかかると思います。それから移民に関しては国の問題です。そうなってくると、ちょっと能力の低いオーストラリア人を育てあげられるような育成システムを作らないと、今後たぶん続いていかないです」
次世代のタレントがトップになるまで、あと5~6年。
――国(協会)でやるかクラブでやるかどっちかしかない。
「やっと気づき始めたのか、今の16~17歳ぐらいの子たちの世代でまたちょっとレベルが上がってきています。ほんのちょっとだけですが。ここ10年間に比べると、やっと少しましになったかなという程度。
でもその子たちがトップに上がって来るのは、今から5~6年後ですからね。今の24歳ぐらいまでのカテゴリーには、ほぼ何も期待できないです。それこそ(アレックス)ガースバックぐらいじゃないですか、この中(ワールドカップアジア最終予選、8月31日の日本戦の候補者リスト)でその年代でいい選手といえるのは。
(ミロシュ)デゲネクにしてもドイツでやっていて、オーストラリアで育成されたわけじゃない。(ブラッド)スミスも早いうちからイングランドに行っている」
根深い問題を抱えるからこそ、A代表も根本から変えていかねばならない。アンジェ・ポステコグルー代表監督の問題意識と苦悩もそこにある。
はたしてオーストラリアは、ブレイクスルーを迎えることができるのだろうか。ロシアW杯のアジアプレーオフは10月5日、10日。そこを勝ち抜いての大陸間プレーオフは11月6日、14日である。
写真

昔のオーストラリアに比べたらってことやろ
下の世代にいい選手がいない
いまだにケーヒル使ってる時点で(笑)
GK
1 マーク・シュワルツァー (ミドルスブラ : イングランド)
12 アンテ・コヴィッチ (ハマルビー : スウェーデン)
18 ゼリコ・カラッチ (ACミラン : イタリア)
DF
2 ルーカス・ニール (ブラックバーン : イングランド)
3 クレイグ・ムーア (ニューカッスル : イングランド)
6 トニー・ポポビッチ (クリスタル・パレス : イングランド)
14 スコット・チッパーフィールド (バーゼル : スイス)
16 マイケル・ビューチャンプ (セントラル・コースト・マリナーズ)
22 マーク・ミリガン (シドニーFC)
MF
4 ティム・ケイヒル (エバートン : イングランド)
5 ジェイソン・カリーナ (PSV : オランダ)
7 ブレット・エマートン (ブラックバーン : イングランド)
8 ジョシプ・スココ (ストーク・シティ : イングランド)
11 スタン・ラザリディス (無所属)
13 ビンス・グレッラ (パルマ : イタリア)
20 ルーク・ウィルクシャー (ブリストル・シティ : イングランド)
21 ミル・ステリョフスキー (バーゼル : スイス)
23 マルク・ブレッシアーノ (パルマ : イタリア)
FW
9 マーク・ビドゥカ (ミドルスブラ : イングランド)
10 ハリー・キューウェル (リバプール : イングランド)
15 ジョン・アロイージ (アラヴェス : スペイン)
17 アーチー・トンプソン PSV : オランダ)
19 ジョシュア・ケネディ (ディナモ・ドレスデン : ドイツ)
こいつら優勝したイタリアといい勝負して追い詰めてたもんな
あの調子でこられたらやばかったわ
コンフェデは日本が準優勝できる大会
弱体化云々と言うよりおごりだろ
波もあるだろ
世界で通用しなかったから仕方ないのかもしれんが予選が辛くなったという
運動神経がいい子供がどこに集まるかによって決まる
日本なら野球、アメリカならバスケ、オーストラリアはラグビーか
引用元: http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1505897597/

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